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石川被告らの政治資金規正法違反は「実質犯」 動機は悪質(産経新聞)

 民主党の小沢一郎幹事長の現・元秘書3人が摘発された政治資金規正法違反事件。検察当局は近年、「政治とカネ」の不正行為について規正法を積極的に適用する傾向を強めている。政界捜査で規正法違反は形式的に法規に違反しているだけの「形式犯」と軽視されがちだったが、情報公開の流れが強まる中、動機に悪質性があるケースは事実上の「実質犯」とみているからだ。

 規正法は昭和23年に議員立法で成立。政治腐敗防止のため、国民に政治資金の監視を委ねようという趣旨だった。しかし、検察当局による政界捜査では長年、「カネの趣旨」を問う実質犯の贈収賄を重視する傾向が強く、規正法の適用には消極的だった。

 契機となったのは、平成4年の金丸信・元自民党副総裁(故人)の5億円ヤミ献金事件。当時量的制限違反の最高刑が20万円ということもあり、本人の事情聴取などを行わず略式起訴で決着させたことが国民の批判を浴び、罰則強化や献金の公開基準引き下げを盛り込んだ6年の大幅な法改正につながった。政党助成法も施行され、政治資金に税金が使われるようにもなり、国民の目も厳しくなった。

 規正法で最も重い虚偽記載罪の罰則は、禁固5年以下100万円以下の罰金で、単純収賄罪の懲役5年以下と比べても微罪とはいえない。検察幹部は「国民の意識が変わり、情報公開が社会のルールとなって規正法の重要性が高まった」と話す。

 一方で、全国で約7万もある政治団体の会計処理を一つひとつチェックすることは困難だ。検察当局は摘発に際し、動機や悪質性を基準にしてきた。

 15年に初めて規正法違反容疑だけで逮捕された坂井隆憲前衆院議員は「わいろに近い性格」を持ったヤミ献金を隠し、隠蔽(いんぺい)工作を会計責任者に指示していたことが、悪質と判断された。また、昨年3月の西松建設事件では「裏の金」を「表の金」に偽り、東北地方の公共工事受注を期待したものだったとして、小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規被告(48)が逮捕、起訴された。

 今回の事件でも、4億円もの原資不明の資金を隠すために偽装工作を行うという悪質性が問われた。

 検察幹部は「収支報告書は国民が選挙で投票する際の重要な判断材料となる。その収支報告書に虚偽の記載をすることは国民を欺く行為で事実上の実質犯といえる。『形式犯だ』と言い切る政治家だけが分かっていない」としている。(上塚真由)

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